日本のビール税は、独の20倍で米の12倍!
なぜ、こんな庶民泣かせの
税制が生まれたのか?
役所側は税収を確保するために
「取れるところからは取る」
高い根拠は屁理屈過ぎ
日本のビール税は独の20倍で米の12倍
高い根拠は屁理屈過ぎ
NEWSポストセブン 2014.07.05
サッポロビールは昨年発売した「極ZERO」について約116億円を追加で納税する方針を決めた。
国税庁が「『極ZERO』は税率の低い『第3のビール』に該当せず、
『発泡酒』に該当する可能性ある」と指摘していたためだ。
だが、新刊『日本人を縛りつける役人の掟』(小学館)の著者である原英史氏
(元規制改革担当大臣補佐官)は、そもそも「ビール」「発泡酒」
「第3のビール」などにかかる酒税の在り方がおかしいと指摘する。
* * *
好酒家を表す「上戸」という言葉の語源は、律令時代、婚礼などの際に振る舞う酒甕(さけがめ)が多い裕福な家庭「上戸(高額納税者)」からきている。
一方、納税額が少ない「下戸」は酒を用意できないことから転じて「酒を飲めない人」の意味になったとされる。
それほど昔から、「酒」と「税」は切っても切れない関係で、現在もお酒に関する法律は財務省の所管だが、この酒税法による規制はおかしな点が多い。
ご承知のように、「ビール」は「発泡酒」「第3のビール」よりも値段が高い。
ビールにかかる税率が高いからだ。
ビール酒造組合の公表資料によれば、ビールの大瓶(633ミリリットル。標準的な価格345円)にかかる税金は酒税が139円、消費税が16円。
なんと税金が約45%を占めている。
この税率の水準はドイツの20倍、アメリカの12倍程度と、非常に高い。
なぜ、こんな庶民泣かせの税制が生まれたのか。
明治に税制の基礎ができた時、税収のほとんどを土地(地租)と酒が占めていた。ビールは当時舶来の高級酒だったから、「金持ちに高い税金を払わせる」という道理で明治34年(1901年)にビール税が導入された。
高度成長期に冷蔵庫が普及した頃からビールは大衆酒になったが、
役所側は税収を確保するために、「取れるところからは取る」ということで高い税率をそのままにしたのだ。
国会議事録を見るとビールの税率について、役所側の税収確保のための
「その場しのぎ」の姿勢であることがよくわかる。
1984年の参院大蔵委員会で、「なぜビールの税金が高いのか?」という
質問に当時の大蔵省主税局長はこう答弁した。
「我が国のように、一般的な消費税の体系を持たない国では、どうしても酒税の税負担が高くならざるを得ない」
消費税がないからビール税が高いのはしょうがない、というのだが、
その後1989年に消費税が日本にも導入されたが、ビールの税金は高いままだ。
この時の答弁では、「明治以後に入ってきた新しい酒」
「西欧諸国では止渇飲料として水代わりに飲まれている側面もあるが、
我が国では到酔飲料」という屁理屈も展開されている。
いまやビールは「新しい酒」ではないし、しかも、到酔飲料というならウイスキーや
清酒の方がアルコール度数が高いのに、税率(アルコール度数あたり)はビールより低い。
「第3のビール」さえ度数あたりの税額を比較すると、ウイスキーなど蒸留酒の1.6倍、清酒の2倍である。
お酒の税金については大まかに2つの考え方がある。
まず一つは、お酒は健康を害するものだから、税金を掛けて値段を高くする、という考え方。
この発想でいけば、アルコール度数の高いお酒ほど、税金は高くなるはずだ。
二つ目は、お酒は嗜好品、つまり贅沢品なので税金を掛ける、という考え方。
こちらの発想なら、高級酒、つまりよりお金持ちしか飲めないお酒の税金が高くなる。
ところが、日本のビール税は、どちらでもない。
いわば「庶民の酒で消費量が多く、税収を増やしやすいから高い税を取る」ということなのだ。
「ビール」に課される高い税率を避けるために開発されたのが、「発泡酒」(前出の酒税組合公表資料によれば税合計約34%)や「第3のビール」(同約25%)という日本独自のガラパゴス商品だ。
国民の嗜好ではなく、酒税法による規制から生まれた。
メーカーの企業努力で「発泡酒」や「第3のビール」の味はビールに近づいているとはいえ、原料の制約はいかんともしがたい。
いわば酒税法の規制で国民はどんどん「おいしくない酒」を飲まされているに等しい。
まさに、「下戸」(税金を払えない家庭)は酒を飲むなというようなものである。
それなのに、かつての政府税制調査会長は第3のビールについて、
「最近、ビール風のビールみたいなものが、まがいものといっては失礼かもしれないけれど、出てきている。
酒の文化を損なっているのではないか」(2004年の会見)などと言っている。
一体誰のせいで酒の文化を損なったのか。
不合理な規制のためにメーカーはそのように強いられ、
日本の国民は、「庶民の酒に高い税をかける」という役所の理不尽な政策のために、
おいしいビールを味わう機会と酒の文化を損なわされているのだ。
NEWSポストセブン
http://m.news-postseven.com/archives/20140705_264196.html
日本人を縛りつける役人の掟: 「岩盤規制」を打ち破れ!: 原 英史: 本
内容紹介
役所のルールが日本経済をダメにしていた!
世界一高いとされる日本の「タクシー料金」――。
安い運賃でお客を運ぼうとするタクシー会社が出てきても、役所の規制によって「値上げせよ」と指導を受けてしまう。
日本では、「役人の掟」がタクシー料金以外にも、スマホの電波、オフィス街での弁当販売、保育所経営への参入など様々な分野の経済活動を縛りつけている。中でも役所と業界団体や政治家が手を組んで新規ビジネスを阻むケースは「岩盤規制」と呼ばれ、日本の経済成長を邪魔してきた。
そうした「役人の掟」の仕組みは複雑だ。タクシー料金規制の根拠となる法律の条文を調べてみても、
〈能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであること〉(道路運送法 第9条の3第2項第一号)
〈第9条の3第2項第一号の規定の適用については、当分の間、「加えたものを超えないもの」とあるのは、「加えたもの」とする〉(同 附則2)
といった文章に突き当たり、容易には理解できない。
そこで本書では、「官僚のレトリック」を知り尽くす元霞が関キャリアの著者が、難解な条文を丁寧にわかりやすく解説。この国に必要な本当の改革とは何かを明らかにしていく。
【編集担当からのおすすめ情報】
日本の経済成長を邪魔する「岩盤規制」の問題点をわかりやすく網羅した1冊です。本書は3部構成のかたちを取り、
●第一部では「道路運送法(タクシー規制)」「薬事法(薬のネット販売規制)「医師法(ワンコイン健診規制)」「食品衛生法(オフィス街の路上弁当販売規制)」といった身近な規制
●第二部では「農地法(農業への新規参入規制)」」「健康保険法(混合診療問題)」「社会福祉法(待機児童問題)」「電波法(電波オークション問題)」「労働者派遣法(日雇い派遣規制)」といった成長が期待される業界の規制
●第三部では「法人税法(税金タダの特権法人)「公職選挙法(若者の政治参加規制)」「道路整備特措法(高速道路の民間開放)」「国家公務員法(官僚の人事制度改革)」「地方公務員法(天下り規制)」といった国家の仕組みにまつわる規制
という分類をして著者が改革の必要性を解説しており、興味のある分野から読み始めることのできる構成となっています。
内容(「BOOK」データベースより)
1テーマ5分でわかる「岩盤規制」。元霞が関キャリアがすべて明かす。
商品の説明をすべて表示する
登録情報
単行本: 205ページ
出版社: 小学館 (2014/7/1)
Amazon.co.jp: 日本人を縛りつける役人の掟: 「岩盤規制」を打ち破れ!: 原 英史: 本
『ビールは太る説』を、医師否定 !! 〜ビールは体にいい!!〜
肩こり改善予防『90秒ストレッチ、 簡単3つのポーズ』どこでも、いつでも。竹井仁教授、モーニングB
『パスタ、1分ゆで』オキテ破りの「すいすいパスタ」ためしてガッテン。
「スギ花粉症」の画期的新薬【シダトレン】 舌下液、免疫療法。H26年6月から処方薬、保険適用。
アルツハイマー病・認知症は【脳の糖尿病?】砂糖、炭水化ー血糖値急上昇〜食べる順番で予防〜モーニングB
水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない!認知症の正体は脱水だった!一日1500ccの水分摂取の習慣
子宮頸がんワクチン「脳機能異常の副作用も」専門部会、副作用否定の流れ。金と利権……!
子宮頸がんワクチン、2種類のウイルスのみ有効、15種類のうち。がんの発症予防は未確認!!
高齢者『早死に棄民計画』確信犯の汚染水垂れ流し、被爆隠蔽“高齢者扶養減らし”事故収束に本気でない-
sohnandae Twitter→Twitter
なぜ、こんな庶民泣かせの
税制が生まれたのか?
役所側は税収を確保するために
「取れるところからは取る」
高い根拠は屁理屈過ぎ
日本のビール税は独の20倍で米の12倍
高い根拠は屁理屈過ぎ
NEWSポストセブン 2014.07.05
サッポロビールは昨年発売した「極ZERO」について約116億円を追加で納税する方針を決めた。
国税庁が「『極ZERO』は税率の低い『第3のビール』に該当せず、
『発泡酒』に該当する可能性ある」と指摘していたためだ。
だが、新刊『日本人を縛りつける役人の掟』(小学館)の著者である原英史氏
(元規制改革担当大臣補佐官)は、そもそも「ビール」「発泡酒」
「第3のビール」などにかかる酒税の在り方がおかしいと指摘する。
* * *
好酒家を表す「上戸」という言葉の語源は、律令時代、婚礼などの際に振る舞う酒甕(さけがめ)が多い裕福な家庭「上戸(高額納税者)」からきている。
一方、納税額が少ない「下戸」は酒を用意できないことから転じて「酒を飲めない人」の意味になったとされる。
それほど昔から、「酒」と「税」は切っても切れない関係で、現在もお酒に関する法律は財務省の所管だが、この酒税法による規制はおかしな点が多い。
ご承知のように、「ビール」は「発泡酒」「第3のビール」よりも値段が高い。
ビールにかかる税率が高いからだ。
ビール酒造組合の公表資料によれば、ビールの大瓶(633ミリリットル。標準的な価格345円)にかかる税金は酒税が139円、消費税が16円。
なんと税金が約45%を占めている。
この税率の水準はドイツの20倍、アメリカの12倍程度と、非常に高い。
なぜ、こんな庶民泣かせの税制が生まれたのか。
明治に税制の基礎ができた時、税収のほとんどを土地(地租)と酒が占めていた。ビールは当時舶来の高級酒だったから、「金持ちに高い税金を払わせる」という道理で明治34年(1901年)にビール税が導入された。
高度成長期に冷蔵庫が普及した頃からビールは大衆酒になったが、
役所側は税収を確保するために、「取れるところからは取る」ということで高い税率をそのままにしたのだ。
国会議事録を見るとビールの税率について、役所側の税収確保のための
「その場しのぎ」の姿勢であることがよくわかる。
1984年の参院大蔵委員会で、「なぜビールの税金が高いのか?」という
質問に当時の大蔵省主税局長はこう答弁した。
「我が国のように、一般的な消費税の体系を持たない国では、どうしても酒税の税負担が高くならざるを得ない」
消費税がないからビール税が高いのはしょうがない、というのだが、
その後1989年に消費税が日本にも導入されたが、ビールの税金は高いままだ。
この時の答弁では、「明治以後に入ってきた新しい酒」
「西欧諸国では止渇飲料として水代わりに飲まれている側面もあるが、
我が国では到酔飲料」という屁理屈も展開されている。
いまやビールは「新しい酒」ではないし、しかも、到酔飲料というならウイスキーや
清酒の方がアルコール度数が高いのに、税率(アルコール度数あたり)はビールより低い。
「第3のビール」さえ度数あたりの税額を比較すると、ウイスキーなど蒸留酒の1.6倍、清酒の2倍である。
お酒の税金については大まかに2つの考え方がある。
まず一つは、お酒は健康を害するものだから、税金を掛けて値段を高くする、という考え方。
この発想でいけば、アルコール度数の高いお酒ほど、税金は高くなるはずだ。
二つ目は、お酒は嗜好品、つまり贅沢品なので税金を掛ける、という考え方。
こちらの発想なら、高級酒、つまりよりお金持ちしか飲めないお酒の税金が高くなる。
ところが、日本のビール税は、どちらでもない。
いわば「庶民の酒で消費量が多く、税収を増やしやすいから高い税を取る」ということなのだ。
「ビール」に課される高い税率を避けるために開発されたのが、「発泡酒」(前出の酒税組合公表資料によれば税合計約34%)や「第3のビール」(同約25%)という日本独自のガラパゴス商品だ。
国民の嗜好ではなく、酒税法による規制から生まれた。
メーカーの企業努力で「発泡酒」や「第3のビール」の味はビールに近づいているとはいえ、原料の制約はいかんともしがたい。
いわば酒税法の規制で国民はどんどん「おいしくない酒」を飲まされているに等しい。
まさに、「下戸」(税金を払えない家庭)は酒を飲むなというようなものである。
それなのに、かつての政府税制調査会長は第3のビールについて、
「最近、ビール風のビールみたいなものが、まがいものといっては失礼かもしれないけれど、出てきている。
酒の文化を損なっているのではないか」(2004年の会見)などと言っている。
一体誰のせいで酒の文化を損なったのか。
不合理な規制のためにメーカーはそのように強いられ、
日本の国民は、「庶民の酒に高い税をかける」という役所の理不尽な政策のために、
おいしいビールを味わう機会と酒の文化を損なわされているのだ。
NEWSポストセブン
http://m.news-postseven.com/archives/20140705_264196.html
日本人を縛りつける役人の掟: 「岩盤規制」を打ち破れ!: 原 英史: 本
内容紹介
役所のルールが日本経済をダメにしていた!
世界一高いとされる日本の「タクシー料金」――。
安い運賃でお客を運ぼうとするタクシー会社が出てきても、役所の規制によって「値上げせよ」と指導を受けてしまう。
日本では、「役人の掟」がタクシー料金以外にも、スマホの電波、オフィス街での弁当販売、保育所経営への参入など様々な分野の経済活動を縛りつけている。中でも役所と業界団体や政治家が手を組んで新規ビジネスを阻むケースは「岩盤規制」と呼ばれ、日本の経済成長を邪魔してきた。
そうした「役人の掟」の仕組みは複雑だ。タクシー料金規制の根拠となる法律の条文を調べてみても、
〈能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであること〉(道路運送法 第9条の3第2項第一号)
〈第9条の3第2項第一号の規定の適用については、当分の間、「加えたものを超えないもの」とあるのは、「加えたもの」とする〉(同 附則2)
といった文章に突き当たり、容易には理解できない。
そこで本書では、「官僚のレトリック」を知り尽くす元霞が関キャリアの著者が、難解な条文を丁寧にわかりやすく解説。この国に必要な本当の改革とは何かを明らかにしていく。
【編集担当からのおすすめ情報】
日本の経済成長を邪魔する「岩盤規制」の問題点をわかりやすく網羅した1冊です。本書は3部構成のかたちを取り、
●第一部では「道路運送法(タクシー規制)」「薬事法(薬のネット販売規制)「医師法(ワンコイン健診規制)」「食品衛生法(オフィス街の路上弁当販売規制)」といった身近な規制
●第二部では「農地法(農業への新規参入規制)」」「健康保険法(混合診療問題)」「社会福祉法(待機児童問題)」「電波法(電波オークション問題)」「労働者派遣法(日雇い派遣規制)」といった成長が期待される業界の規制
●第三部では「法人税法(税金タダの特権法人)「公職選挙法(若者の政治参加規制)」「道路整備特措法(高速道路の民間開放)」「国家公務員法(官僚の人事制度改革)」「地方公務員法(天下り規制)」といった国家の仕組みにまつわる規制
という分類をして著者が改革の必要性を解説しており、興味のある分野から読み始めることのできる構成となっています。
内容(「BOOK」データベースより)
1テーマ5分でわかる「岩盤規制」。元霞が関キャリアがすべて明かす。
商品の説明をすべて表示する
登録情報
単行本: 205ページ
出版社: 小学館 (2014/7/1)
Amazon.co.jp: 日本人を縛りつける役人の掟: 「岩盤規制」を打ち破れ!: 原 英史: 本
『ビールは太る説』を、医師否定 !! 〜ビールは体にいい!!〜
肩こり改善予防『90秒ストレッチ、 簡単3つのポーズ』どこでも、いつでも。竹井仁教授、モーニングB
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水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない!認知症の正体は脱水だった!一日1500ccの水分摂取の習慣
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子宮頸がんワクチン、2種類のウイルスのみ有効、15種類のうち。がんの発症予防は未確認!!
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