元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ!
著者は元東芝社員の小倉志郎氏/
戦争も、原発も、本当の怖さを
知る人の言葉をかみしめたい!
原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。
あの複雑怪奇な原発の構造を
理解しているエンジニアは世界に一人もいない…
元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ: 小倉 志郎: 本
内容紹介
「原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない……」。
35 年間、現場で原発開発に携わり続けた小倉さんは福島第一原発の四号機を除くすべての号機の安全系ポンプの技術とりまとめ役をし、原発を肌身で知っている。
この本は「遺言」のつもりで書いた。「原子力ムラ」の利権にたかる輩や、原発を推進する権力側にとっては、都合の悪いことも書き連ねた。読者のみなさんのなかには、「原発をつくった人間が何を今さら善人ぶりやがって!」と思われる方もいるだろう。原発をエネルギー資源の少ない日本にとってまるで「救世主」であるかのような夢を見て疑わなかった私自身、痛切に責任を感じている。
いや、感じるだけでなく、責任の一端を担っていることは確かである。しかし、長年、原発の建設や保守・点検に携わった人間だからこそわかることを書き留めることで、「贖罪」の思いもこめた。(「はじめに」より)
内容(「BOOK」データベースより)
原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない…
Amazon.co.jp: 元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ: 小倉 志郎: 本
【私説・論説室から】東京新聞
伝えねばならないこと
2014年9月3日
一冊の本が出た。「元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ」。
著者は元東芝社員の小倉志郎さん(73)。東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原発で4号機を除くすべての原子炉建設に携わった。
主な部分は事故時に安全を確保する冷却系ポンプだった。
その冷却系ポンプが動かなくなったというニュースを聞いて、瞬時に直感した。「炉心がメルトダウンする可能性が高い」
原発はエネルギー資源の少ない日本の救世主になる−。小倉さんもそう夢見た。
だが、三十五年の在職中には現場の保守点検も担当し、巨大な原発の複雑さを見てきた。
「原発は想定外の事態には誰も対応できない怪物だ」。感じたことが現実になってしまった。
事故後初めて取材した日、小倉さんは「名前は伏せて」と望んだ。元社員として語ることへの反発や攻撃が怖かった。
その後、国会事故調の協力調査員として報告書作りに参加し、各地を講演で歩く。子どもたちには紙芝居を。元技術者として伝えておかなければならないことを「遺言」のように語っている。
書名から連想したのは昨年八月に亡くなった品川正治さん。
「戦争のほんとうの恐さを知る財界人の直言」という著書がある。
中国戦線を生き延びた品川さんは「どんなにボロボロになっても九条の旗を手放すな」と語り続けた。
戦争も、原発も、本当の怖さを知る人の言葉をかみしめたい。 (佐藤直子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2014090302000132.html
必読:元原発技術者が伝える本当のこと
BLOGOSより
私が著者である小倉氏と知り合ったのは、数年前だろうか。
あるメーリングリストでの平和に関する論争
(いわゆるバトルではなくて、紳士的かつ知的な論争である)を通じて知り合い、
それ以後、私のライブに何度か、お客様としてお越し頂いていた。
引退した技術屋です、といったようなことを自己紹介された覚えがある。
必読:元原発技術者が伝える本当のこと
それが、単なる「引退した技術屋」さんなどでないことを知ったのは、奇しくも2011年1月のことだった。
あるイベントのあと、二次会に流れる形になり、そのイベントにも顔を出して下さっていた小倉氏と席を囲む形になった。
そこで、私は驚くべき話を聞くことになる。
genpatsu.jpg「私は、元東芝の社員で、福島原発の設計に携わったのです」
「あの原発は欠陥品です。私がいま、この年で平和運動をしようとするのは、あの福島原発など、テロに狙われでもしたら簡単にやられてしまう、その程度の脆いものだからです。だから日本は平和を維持しないと、大変なことになるのです」
ちなみに私は、戦争は大嫌いだが、絶対的平和主義者というわけでもない。
それは、植民地から独立戦争を経て、自治を勝ち取った中南米に、私が長い年月いた経験からきたものだが、闘わなくてはならない時というのもある。
たとえば、相手が軍事独裁政権であったり、極端な専横国家であったりした場合だ。
権力による虐殺が横行しているところで黙っていることは共犯であることになる。
また、自衛のために闘わなくてはならない場合もあるだろう。(あくまで自衛のためだ)
それが、以前、絶対的平和論者であった小倉氏と論争になった内容だったが、
しかし、その小倉氏が「日本がいかなる形でも、絶対に戦争に手を出してはならない理由」とは、
単なる、米国の核の傘に護られることを是とし、自分たちだけが平和であればそれでいいといったものではなく、現実的な理由があったのだった。
東日本大震災と、福島原発事故が起こったのは、その会話のわずか2ヶ月後、2011年3月11日のことだった。
技術者であった小倉氏が、なぜ、自らがこのうえもなく手塩にかけた福島原発を、事故の2ヶ月前に「欠陥品」と言いきったのか。
それはまさに、『原発の建設に関わった私自身にとっても、複雑すぎて全貌がわからないこと』
『世界中をさがしても原発の複雑なシステムおよび機器の全貌を一人で理解できる技術者はいないこと』。
そのために、『設計で想定していない自体には誰も対応できない』ということだ。
そして、事故後、しばらく仮名で原発問題の勉強会の講師をつとめたり文章を書いておられた、その小倉氏が、贖罪の想いを込めて、実名で書いたというこの本『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』では、新しい原発は古いものより、さらに危険性が高いという、さらに怖い事実、意外なその理由、さらに「原発の現場で働くということ」がおそろしく具体的かつ詳細に描かれている。それを読むだけで、汚染水がどんどん流れ出しているといういまの状況がどれほど異常であるのか、背筋が寒くなるほどだ。
氏は、原発を、奇しくも1818年の3月11日にシェリー夫人が出版したゴシック小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」の、人を殺さずにはいられない悲劇の人造人間に例える。
ぜひ、原発問題に興味のある方は、この書籍を手にとって頂きたい。お薦めの一冊である。
BLOGOSより
http://blogos.com/article/91781/
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著者は元東芝社員の小倉志郎氏/
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知る人の言葉をかみしめたい!
原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。
あの複雑怪奇な原発の構造を
理解しているエンジニアは世界に一人もいない…
元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ: 小倉 志郎: 本
内容紹介
「原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない……」。
35 年間、現場で原発開発に携わり続けた小倉さんは福島第一原発の四号機を除くすべての号機の安全系ポンプの技術とりまとめ役をし、原発を肌身で知っている。
この本は「遺言」のつもりで書いた。「原子力ムラ」の利権にたかる輩や、原発を推進する権力側にとっては、都合の悪いことも書き連ねた。読者のみなさんのなかには、「原発をつくった人間が何を今さら善人ぶりやがって!」と思われる方もいるだろう。原発をエネルギー資源の少ない日本にとってまるで「救世主」であるかのような夢を見て疑わなかった私自身、痛切に責任を感じている。
いや、感じるだけでなく、責任の一端を担っていることは確かである。しかし、長年、原発の建設や保守・点検に携わった人間だからこそわかることを書き留めることで、「贖罪」の思いもこめた。(「はじめに」より)
内容(「BOOK」データベースより)
原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない…
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【私説・論説室から】東京新聞
伝えねばならないこと
2014年9月3日
一冊の本が出た。「元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ」。
著者は元東芝社員の小倉志郎さん(73)。東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原発で4号機を除くすべての原子炉建設に携わった。
主な部分は事故時に安全を確保する冷却系ポンプだった。
その冷却系ポンプが動かなくなったというニュースを聞いて、瞬時に直感した。「炉心がメルトダウンする可能性が高い」
原発はエネルギー資源の少ない日本の救世主になる−。小倉さんもそう夢見た。
だが、三十五年の在職中には現場の保守点検も担当し、巨大な原発の複雑さを見てきた。
「原発は想定外の事態には誰も対応できない怪物だ」。感じたことが現実になってしまった。
事故後初めて取材した日、小倉さんは「名前は伏せて」と望んだ。元社員として語ることへの反発や攻撃が怖かった。
その後、国会事故調の協力調査員として報告書作りに参加し、各地を講演で歩く。子どもたちには紙芝居を。元技術者として伝えておかなければならないことを「遺言」のように語っている。
書名から連想したのは昨年八月に亡くなった品川正治さん。
「戦争のほんとうの恐さを知る財界人の直言」という著書がある。
中国戦線を生き延びた品川さんは「どんなにボロボロになっても九条の旗を手放すな」と語り続けた。
戦争も、原発も、本当の怖さを知る人の言葉をかみしめたい。 (佐藤直子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2014090302000132.html
必読:元原発技術者が伝える本当のこと
BLOGOSより
私が著者である小倉氏と知り合ったのは、数年前だろうか。
あるメーリングリストでの平和に関する論争
(いわゆるバトルではなくて、紳士的かつ知的な論争である)を通じて知り合い、
それ以後、私のライブに何度か、お客様としてお越し頂いていた。
引退した技術屋です、といったようなことを自己紹介された覚えがある。
必読:元原発技術者が伝える本当のこと
それが、単なる「引退した技術屋」さんなどでないことを知ったのは、奇しくも2011年1月のことだった。
あるイベントのあと、二次会に流れる形になり、そのイベントにも顔を出して下さっていた小倉氏と席を囲む形になった。
そこで、私は驚くべき話を聞くことになる。
genpatsu.jpg「私は、元東芝の社員で、福島原発の設計に携わったのです」
「あの原発は欠陥品です。私がいま、この年で平和運動をしようとするのは、あの福島原発など、テロに狙われでもしたら簡単にやられてしまう、その程度の脆いものだからです。だから日本は平和を維持しないと、大変なことになるのです」
ちなみに私は、戦争は大嫌いだが、絶対的平和主義者というわけでもない。
それは、植民地から独立戦争を経て、自治を勝ち取った中南米に、私が長い年月いた経験からきたものだが、闘わなくてはならない時というのもある。
たとえば、相手が軍事独裁政権であったり、極端な専横国家であったりした場合だ。
権力による虐殺が横行しているところで黙っていることは共犯であることになる。
また、自衛のために闘わなくてはならない場合もあるだろう。(あくまで自衛のためだ)
それが、以前、絶対的平和論者であった小倉氏と論争になった内容だったが、
しかし、その小倉氏が「日本がいかなる形でも、絶対に戦争に手を出してはならない理由」とは、
単なる、米国の核の傘に護られることを是とし、自分たちだけが平和であればそれでいいといったものではなく、現実的な理由があったのだった。
東日本大震災と、福島原発事故が起こったのは、その会話のわずか2ヶ月後、2011年3月11日のことだった。
技術者であった小倉氏が、なぜ、自らがこのうえもなく手塩にかけた福島原発を、事故の2ヶ月前に「欠陥品」と言いきったのか。
それはまさに、『原発の建設に関わった私自身にとっても、複雑すぎて全貌がわからないこと』
『世界中をさがしても原発の複雑なシステムおよび機器の全貌を一人で理解できる技術者はいないこと』。
そのために、『設計で想定していない自体には誰も対応できない』ということだ。
そして、事故後、しばらく仮名で原発問題の勉強会の講師をつとめたり文章を書いておられた、その小倉氏が、贖罪の想いを込めて、実名で書いたというこの本『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』では、新しい原発は古いものより、さらに危険性が高いという、さらに怖い事実、意外なその理由、さらに「原発の現場で働くということ」がおそろしく具体的かつ詳細に描かれている。それを読むだけで、汚染水がどんどん流れ出しているといういまの状況がどれほど異常であるのか、背筋が寒くなるほどだ。
氏は、原発を、奇しくも1818年の3月11日にシェリー夫人が出版したゴシック小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」の、人を殺さずにはいられない悲劇の人造人間に例える。
ぜひ、原発問題に興味のある方は、この書籍を手にとって頂きたい。お薦めの一冊である。
BLOGOSより
http://blogos.com/article/91781/
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