アベノミクスへの審判は、
すでに下っている!
最初からアベノミクスの
失敗はわかっていた! 格差を招くだけ
日銀の「過剰な量的緩和」
中原圭介の未来予想図
日本人が大貧民になる日 日本は「超格差社会」へと突入する。安倍自民党の日本崩壊政策!!
みんなが知るべき情報
アベノミクスへの審判は、
すでに下っている
中原圭介の未来予想図
東洋経済オンライン
2012年12月、国会で首班指名を受ける安倍首相。筆者はアベノミクスに当初から懐疑的だった(撮影:尾形文繁)
2014年の後半に入ってから、私は日本経済についてはあまり語って来ませんでした。
それは、「東洋経済オンライン」の連載やブログ、拙書などで2013年から2014年前半にかけて、アベノミクスが失敗する原因について、すでに散々語ってきたからです。
(例えば2013年版の連載では、2013年3月7日の記事『アベノミクスは歴史の教訓を何も学んでいない~通貨安政策は格差を拡大させるだけ』で、初めて取り上げています)。
■日銀の「過剰な量的緩和」は、格差を招くだけ
私は通常、1年間に2冊くらいのペースで本を書いていますが、2013年に限っては意欲的に6冊もの本を書き上げました。通常の仕事との両立が厳しかったにもかかわらず、なぜそんなにも意欲的に書くことができたのかというと、「日銀の過剰な量的緩和は日本国民を不幸にする」と確信しているからでした。
ところが、アベノミクス(日銀の量的緩和)を支持する方々からは、多くのご批判をいただくことになり、過剰な金融緩和が招く副作用について、多くの人々にご理解をいただくのは難しかったようです。いくら「設備投資は増えない」「輸出は増えない」「消費税増税の影響を過小評価しすぎだ」と論理的にわかりやすく説明したつもりでも、感情的に理解しようとする人々が少なかったように思われます。
■「リフレ派」の2つの中心的な考え方とは?
しかし、景気後退の足音が聞こえてきている今となっては、もう1回だけでも論理的に説明すれば、「なぜアベノミクスが失敗するのか」を理解してもらえるのではないでしょうか。
アベノミクスを支えるリフレ派の理論には、2つの中心的な考え方があります。ひとつは「量的緩和で低金利を促すことにより、企業の設備投資が増える」というもの、もうひとつは「量的緩和がもたらす円安により、輸出が増えて国民所得が上がる」というものです。
■実体経済の動きとは乖離するアベノミクスの考え方
まず、「量的緩和により低金利を促すことで、企業の設備投資が増える」という考え方についてですが、この考え方は企業経営の現場感覚とは大きく乖離してしまっています。経営者は需要が見込める時に設備投資をするのであって、低金利だから設備投資をするわけではないからです。
企業は自社の存続がかかっているので、事業採算の見込みが立たなければ新たに投資をしないのが当然です。需要が見込めないなかで設備投資を行なうことは、企業としては愚かな行為と言うしかありません。
その実例が、中国政府がリーマン・ショック後に行なった4兆元の投資です。需要が伸びないなかで国有企業の多くが設備投資を増やしたために、いまや供給過剰に苦しみ、赤字企業が続出しているのです。需要がないところに設備投資を行なっても、中国の国有企業の二の舞いになるわけです。
次に、「量的緩和がもたらす円安により、輸出が増えて国民所得が上がる」についてですが、この考え方も実体経済の動きとは大きく乖離しています。2000年以降のエネルギー価格の高騰によって、日本の企業はかつてないほどに賃上げをできなくなってしまっているからです。
特に日本では、企業が売上げを大きく回復させたとしても、エネルギー価格の高騰分や輸入インフレによるコスト増加分をなかなか価格に転嫁しようとはしないので、その分、売上増に見合った賃上げをすることが難しいでしょう。
そして、このような傾向は、価格転嫁力が弱い中小企業に顕著に見られることになるでしょう。
さらに、G7などの声明では「世界経済は過去30年で最も良い状態である」と言われた2005年~2007年の時と比べて、今の世界経済はアメリカだけが持ち直してきており、欧州(ユーロ圏)やBRICS諸国など全体的に景気が芳しくない状況にあるので、かつてほど日本からの輸出を受け入れる余裕がなくなっています。
おまけに、資源エネルギー価格が高騰する以前、日本企業の輸出に占めるドル建て取引の割合は8割もありましたが、その後に円高が長く続いたために、今ではその割合が5割前後にまで減ってしまっています。
ゆえに、「円安=輸出増」という公式はもはや過去の遺物に過ぎず、日本企業は思ったほどの輸出増は見込めないのです。
■最初からアベノミクスの失敗はわかっていた
ですから、量的緩和のやり過ぎによって円安が過度に進めば、2014年4月の増税も重なって、各種の経済指標が大幅に悪化し、景気後退に陥るリスクが顕在化するのは、初めからわかっていたことです。
国民の実質賃金が下がり、それと併行するように、格差が拡大していくのが目に見えていたわけです。
私は経済の予測を述べる時に「必ず」とか「間違いなく」という言葉は極力使わないようにしていますが、アベノミクス(過度な量的緩和)に関しては、2013年5月14日のブログをはじめ、いろいろな媒体で「間違いなく失敗します」と断言してきました。
経済の本質以前に、物事の道理や本質から考えれば、当然の結論だったわけです。
安倍政権や黒田日銀は、消費税増税をするために、株高を演出する経済金融政策を実行してきました。
公共投資を大幅に増やしたし、大型の補正予算まで行いました。半ば企業を脅して、ベアの大幅な引き上げも達成しました。
だから、消費税増税はアベノミクス失敗の根本的な理由にはなりえません。
消費増税を延期しても、2015年に景気後退入りも
そもそも物価上昇率に占める消費税増税分(試算では2%と言われている)を差し引いても、国民の実質賃金は安倍政権発足前よりも下がってしまっているのです。直近の9月の実質賃金指数は前年同月比で2.9%の下落(増税分の影響を除けば0.9%の下落)、15か月連続で下がってしまっているわけです。
これは、リーマンショック時の特殊な時期を除けば、デフレ時のほうが実質賃金下落率は小さかったという事実を示しています。リフレ派はアベノミクス失敗の理由を消費税増税のせいにするでしょうが、そんな責任転嫁が認められるはずがありません。
そもそもリフレ派はある重鎮は当初、「アベノミクスの効果は半年で出る」と言っていたのですが、それが「1年で効果が出る」、「2年で効果が出る」と、時が経過するたびに効果が出る時期の修正を繰り返しています。消費税増税をリフレ派の免罪符にしてしまっては、日本人の経済リテラシーはいつになっても上がらないのではないでしょうか。
現時点で、アベノミクスへの審判はすでに下っていると思われます。このまま政権と日銀が愚鈍な政策を続ければ、仮に来年10月の消費税増税を延期したとしても、2015年には景気後退入りする可能性が極めて高くなってしまうでしょう。ですから、とくに日銀の金融政策には強く再考を促したいところです。
東洋経済オンラインより
http://toyokeizai.net/articles/-/53221?display=b
安倍の解散理由/日本悪化の一途が、国民に解る前に選挙の魂胆!孫崎享氏/あざとい今のうち解散…
アベノミクス失敗を今、認めたら安倍政権が吹っ飛ぶ!時代遅れの経済制作で景気が回復などしない!
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sohnandae Twitter→Twitter
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最初からアベノミクスの
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みんなが知るべき情報
アベノミクスへの審判は、
すでに下っている
中原圭介の未来予想図
東洋経済オンライン
2012年12月、国会で首班指名を受ける安倍首相。筆者はアベノミクスに当初から懐疑的だった(撮影:尾形文繁)
2014年の後半に入ってから、私は日本経済についてはあまり語って来ませんでした。
それは、「東洋経済オンライン」の連載やブログ、拙書などで2013年から2014年前半にかけて、アベノミクスが失敗する原因について、すでに散々語ってきたからです。
(例えば2013年版の連載では、2013年3月7日の記事『アベノミクスは歴史の教訓を何も学んでいない~通貨安政策は格差を拡大させるだけ』で、初めて取り上げています)。
■日銀の「過剰な量的緩和」は、格差を招くだけ
私は通常、1年間に2冊くらいのペースで本を書いていますが、2013年に限っては意欲的に6冊もの本を書き上げました。通常の仕事との両立が厳しかったにもかかわらず、なぜそんなにも意欲的に書くことができたのかというと、「日銀の過剰な量的緩和は日本国民を不幸にする」と確信しているからでした。
ところが、アベノミクス(日銀の量的緩和)を支持する方々からは、多くのご批判をいただくことになり、過剰な金融緩和が招く副作用について、多くの人々にご理解をいただくのは難しかったようです。いくら「設備投資は増えない」「輸出は増えない」「消費税増税の影響を過小評価しすぎだ」と論理的にわかりやすく説明したつもりでも、感情的に理解しようとする人々が少なかったように思われます。
■「リフレ派」の2つの中心的な考え方とは?
しかし、景気後退の足音が聞こえてきている今となっては、もう1回だけでも論理的に説明すれば、「なぜアベノミクスが失敗するのか」を理解してもらえるのではないでしょうか。
アベノミクスを支えるリフレ派の理論には、2つの中心的な考え方があります。ひとつは「量的緩和で低金利を促すことにより、企業の設備投資が増える」というもの、もうひとつは「量的緩和がもたらす円安により、輸出が増えて国民所得が上がる」というものです。
■実体経済の動きとは乖離するアベノミクスの考え方
まず、「量的緩和により低金利を促すことで、企業の設備投資が増える」という考え方についてですが、この考え方は企業経営の現場感覚とは大きく乖離してしまっています。経営者は需要が見込める時に設備投資をするのであって、低金利だから設備投資をするわけではないからです。
企業は自社の存続がかかっているので、事業採算の見込みが立たなければ新たに投資をしないのが当然です。需要が見込めないなかで設備投資を行なうことは、企業としては愚かな行為と言うしかありません。
その実例が、中国政府がリーマン・ショック後に行なった4兆元の投資です。需要が伸びないなかで国有企業の多くが設備投資を増やしたために、いまや供給過剰に苦しみ、赤字企業が続出しているのです。需要がないところに設備投資を行なっても、中国の国有企業の二の舞いになるわけです。
次に、「量的緩和がもたらす円安により、輸出が増えて国民所得が上がる」についてですが、この考え方も実体経済の動きとは大きく乖離しています。2000年以降のエネルギー価格の高騰によって、日本の企業はかつてないほどに賃上げをできなくなってしまっているからです。
特に日本では、企業が売上げを大きく回復させたとしても、エネルギー価格の高騰分や輸入インフレによるコスト増加分をなかなか価格に転嫁しようとはしないので、その分、売上増に見合った賃上げをすることが難しいでしょう。
そして、このような傾向は、価格転嫁力が弱い中小企業に顕著に見られることになるでしょう。
さらに、G7などの声明では「世界経済は過去30年で最も良い状態である」と言われた2005年~2007年の時と比べて、今の世界経済はアメリカだけが持ち直してきており、欧州(ユーロ圏)やBRICS諸国など全体的に景気が芳しくない状況にあるので、かつてほど日本からの輸出を受け入れる余裕がなくなっています。
おまけに、資源エネルギー価格が高騰する以前、日本企業の輸出に占めるドル建て取引の割合は8割もありましたが、その後に円高が長く続いたために、今ではその割合が5割前後にまで減ってしまっています。
ゆえに、「円安=輸出増」という公式はもはや過去の遺物に過ぎず、日本企業は思ったほどの輸出増は見込めないのです。
■最初からアベノミクスの失敗はわかっていた
ですから、量的緩和のやり過ぎによって円安が過度に進めば、2014年4月の増税も重なって、各種の経済指標が大幅に悪化し、景気後退に陥るリスクが顕在化するのは、初めからわかっていたことです。
国民の実質賃金が下がり、それと併行するように、格差が拡大していくのが目に見えていたわけです。
私は経済の予測を述べる時に「必ず」とか「間違いなく」という言葉は極力使わないようにしていますが、アベノミクス(過度な量的緩和)に関しては、2013年5月14日のブログをはじめ、いろいろな媒体で「間違いなく失敗します」と断言してきました。
経済の本質以前に、物事の道理や本質から考えれば、当然の結論だったわけです。
安倍政権や黒田日銀は、消費税増税をするために、株高を演出する経済金融政策を実行してきました。
公共投資を大幅に増やしたし、大型の補正予算まで行いました。半ば企業を脅して、ベアの大幅な引き上げも達成しました。
だから、消費税増税はアベノミクス失敗の根本的な理由にはなりえません。
消費増税を延期しても、2015年に景気後退入りも
そもそも物価上昇率に占める消費税増税分(試算では2%と言われている)を差し引いても、国民の実質賃金は安倍政権発足前よりも下がってしまっているのです。直近の9月の実質賃金指数は前年同月比で2.9%の下落(増税分の影響を除けば0.9%の下落)、15か月連続で下がってしまっているわけです。
これは、リーマンショック時の特殊な時期を除けば、デフレ時のほうが実質賃金下落率は小さかったという事実を示しています。リフレ派はアベノミクス失敗の理由を消費税増税のせいにするでしょうが、そんな責任転嫁が認められるはずがありません。
そもそもリフレ派はある重鎮は当初、「アベノミクスの効果は半年で出る」と言っていたのですが、それが「1年で効果が出る」、「2年で効果が出る」と、時が経過するたびに効果が出る時期の修正を繰り返しています。消費税増税をリフレ派の免罪符にしてしまっては、日本人の経済リテラシーはいつになっても上がらないのではないでしょうか。
現時点で、アベノミクスへの審判はすでに下っていると思われます。このまま政権と日銀が愚鈍な政策を続ければ、仮に来年10月の消費税増税を延期したとしても、2015年には景気後退入りする可能性が極めて高くなってしまうでしょう。ですから、とくに日銀の金融政策には強く再考を促したいところです。
東洋経済オンラインより
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