相次ぐバス事故、
人手不足でなく【低賃金】
過酷な労働に不当な賃金!
問題の本質は
労働条件の悪さなのだ!
植草一秀氏…
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
規制緩和の行き過ぎが
バス事故原因!
介護の現場も、常に
人手不足が叫ばれている。
それは、国が介護の仕事の
賃金水準を人為的に
抑制しているから
発生している現象で、
過酷な労働に見合う正当な
賃金を設定すれば、
たちどころに解決する
類の問題である。
介護の仕事も、
深夜のツアーバスの運転の仕事も、
いずれも極めて過酷な労働である。
しかし、現状では、
これらの過酷な労働に対して、
十分に正当な賃金が支払われていない。
クリックよろしくお願い致します
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
2016/01/19 10:00:00
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因
バス事故に関連して、
「人手不足」
の言葉が流布されている。
介護の現場でも、しばしば
「人手不足」
の言葉が使われる。
しかし、これは、問題の本質をすり替える、
責任隠ぺいの論議であるから十分な注意が必要だ。
問題の本質は「人手不足」ではなく「労働条件の悪さ」なのだ。
ツアーバスの運転手の仕事でもいい。
介護の仕事でもいい。
たとえば、給料を2倍にしてみるがいい。
たちまち人手不足は解消するはずだ。
応募者が殺到するだろう。
極端な例を考えれば、物事の本質が見えてくる。
給料を10倍にしてみよう。
もっとはっきりと求職者が増加するはずである。
つまり、問題の本質は、過酷な労働に対して、正当な対価、正当な賃金が提供されていないところにある。
介護の現場も、常に人手不足が叫ばれている。
それは、国が介護の仕事の賃金水準を人為的に抑制しているから発生している現象で、過酷な労働に見合う正当な賃金を設定すれば、たちどころに解決する類の問題である。
介護の仕事も、深夜のツアーバスの運転の仕事も、いずれも極めて過酷な労働である。
しかし、現状では、これらの過酷な労働に対して、十分に正当な賃金が支払われていない。
ツアーバスの場合には、競争促進の市場原理至上主義の経済政策、規制撤廃政策が推進されてきた結果、過当な価格競争が生じ、安全確保のための対応がおろそかにされてきたのである。
ドライバーの安全、確実な業務遂行を実現するには、さまざまな取り組みが必要である。
一言で言えば、優良なドライバーを採用できるほどに、ドライバーの仕事への求職者が存在することが必要である。
十分に納得のゆく賃金を支払う。
ドライバーの健康状態に問題が生じないための、勤務状況を確保することも必要だ。
正当な休息、十分な睡眠を確保しなければ、安全な乗客輸送など実現しようがない。
また、冬の凍結期のバスツアーであるなら、交通の難所として知られる、碓氷峠旧道である一般道を走行するようなコース選定などあり得ない。
高速道路ではなく一般道を走行して事故が発生したが、一般道を走行した理由は、経費の節約以外には考えられないのである。
現実には、経費を節約するために一般道を走行したと考えられる。
また、大型バスの運転経験の少ないドライバーを雇用することになった背景には、この企業が提示する条件で求人に応じた労働者が少なかったことが考えられる。
もちろん、事業者に責任がなかったなどと言うつもりはない。
乗客の生命を預かる仕事である以上、規制がどのように設定されているのであれ、そのような制約条件とは関わりなく、乗客輸送の絶対安全を確保するための行動を確実に取ることは、企業の社会的責任の範疇に入ることだ。
今回の事故を引き起こした企業の責任は厳しく問われなければならない。
しかしながら、このような事故が発生した背景に、政府の大きな責任があることも、また、紛れもない事実なのである。
人の命にかかわる仕事であるのだから、安全に対する絶対的な規制基準が必要である。
ドライバーとして勤務する労働者の処遇についても、一定の基準を設定しなければ、上記したような理由で、十分な人材確保が不可能になる。
こうした規制基準を設定せずに、十分な人材を確保できず、事故が発生したときに、これを
「人手不足」
の一言で片づけるわけにはいかない。
新自由主義経済政策=効率至上主義経済政策
の推進によって、日本社会に大きな歪みが生まれていることを、私たちは認識しなければならない。
そのうえで、効率至上主義の市場原理主義、規制撤廃至上主義の闇を明らかにして、その是正を図らなければならない。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
バス事故と市場原理万能主義政策運営の関係:植草一秀の『知られざる真実』
バス事故と市場原理万能主義政策運営の関係2016/01/18 10:28:36
すべての基本に市場原理を置くことには弊害があることを留意するべきだ。
市場原理によって資源の配分が効率化することを否定するつもりはない。
市場メカニズム、価格機能が資源配分の効率化をもたらすのは事実である。
しかし、何から何まで市場に委ねれば良いというわけではない。
消費者はモノやサービスの価値と価格を吟味する。
高い価値のあるものを安い価格で買いたいと考える。
当然のことだろう。
しかし、モノやサービスの価値を正しく知ることは、実は難しい。
価値の違いが誰の目にもはっきりと、間違いなく分かるものであれば問題はないだろう。
しかし、多くの分野で、モノやサービスの価値が分かりにくい場合がある。
「安全」
に関する本当の価値は、実は分かりにくい部分がある。
「安全」
が問題になるのは、
例えば、今回のバス事故のような乗り合いバスの安全性。
あるいは、食品の放射線量や添加物、残留農薬などの問題。
ステーキを安く提供する店があるが、消費者がどのような肉を食べているのかについては、その詳細は分かりにくい。
消費者はできるだけ高い価値のモノやサービスを、できるだけ安い価格で買おうとするだろう。
他方で、事業者の多くは、利益を追求する。
事業者が投入するコストに比例してモノやサービスの価値が高まるという前提を置くと、事業者にとっては、できるだけ価値の低いモノやサービスを、できるだけ高い価格で売ることに努めるだろう。
しかしながら、例えば、乗り合いバスのような例で考えると、普通の消費者は、目的地まで行って、目的地から帰ることだけを考えると、そのサービスの価値は、どの事業者でも大差がないから、できるだけ安い価格を提示する事業者のサービスを選択しようとするだろう。
そうなると、市場での競争は、もっぱら価格競争だけに集中することになる。
事業者の競争は単純な価格競争に陥り、そのなかで利益を出そうとすれば、提供するサービスの質を低下させざるを得なくなる。
今回のバス事故では、規則で定められている価格を大幅に下回る価格でバス会社のサービスが提供されていたことが判明した。
消費者には、「目的地に行き、目的地から帰る」
というサービスの基本内容だけしか見えないが、過酷な価格競争が展開されると、こうした、見た目には分かりにくい部分で、
実質的なサービスの劣化が生まれることになる。
この構造によって発生した事故であるとすれば、この事故を、単なる偶然によって引き起こされた
「事故」として済ませぬ部分が浮かび上がる。
人間の生命に関わる重大な問題
であるなら、そこに公的な規制を設定することも検討すべきということになる。
例えば、食品に関して、さまざまな添加物の使用制限がある。
カビの混入も許されない。
賞味期限切れの食品の流通も許されない。
食肉などでは、産地や種別の表示に対する厳しい規制も存在する。
したがって、安全な旅客輸送を確保するためには、厳正な規制の設定と、その規制を遵守させる体制の確立が不可欠なのである。
すべてを市場原理に委ねて、制限のない競争を是認すれば、いくらでも、この種の悲劇が発生してしまう。
2001年の小泉政権誕生以降、この国では、規制撤廃、市場原理が、唯一の正義であるかのような論説が振り撒かれてきた。
そして、市場メカニズムで勝者と敗者が生まれ、勝者だけが肥え太り、弱者がせん滅されてしまうことを是認する風潮が強化されてきた。
その流れを後押ししているのが、いまの安倍政権である。
しかし、その流れが正しくはないことを、私たちははっきりと認識するべきである。
価格メカニズムをすべて否定する考えは毛頭ないが、価格メカニズムだけにすべてを委ねることは明らかな誤りなのである。
価格メカニズムが十分に機能できない部分がある。
その部分には、人為的な手を入れて、人びとの生命を守るための厳しい運用体制が必要不可欠になる。
価格メカニズムにすべてを委ねるという方法は、突き詰めれば、人命が軽んじられる社会を生みだすことにつながるのである。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
クリックよろしくお願い致します
【最終警告】小沢一郎、さらに暴落相場が続けば巨額の年金運用損!生易しいレベルの話ではない…年金株運用!単なる総理や閣僚の進退問題では済まない可能性も!
年金株運用は米国救済のため!あらゆる社会保障の崩壊の危機…年金制度の破綻、餓死者が出る!安倍政権…無責任なお坊ちゃん安倍政治が続いている…!
日本の最低賃金は「最低生存水準」を下回る!所得=先進24国中17位!貧困率は「高率5位」格差社会、貧困国!
人手不足でなく【低賃金】
過酷な労働に不当な賃金!
問題の本質は
労働条件の悪さなのだ!
植草一秀氏…
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
規制緩和の行き過ぎが
バス事故原因!
介護の現場も、常に
人手不足が叫ばれている。
それは、国が介護の仕事の
賃金水準を人為的に
抑制しているから
発生している現象で、
過酷な労働に見合う正当な
賃金を設定すれば、
たちどころに解決する
類の問題である。
介護の仕事も、
深夜のツアーバスの運転の仕事も、
いずれも極めて過酷な労働である。
しかし、現状では、
これらの過酷な労働に対して、
十分に正当な賃金が支払われていない。
クリックよろしくお願い致します
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
規制緩和の行き過ぎがバス事故原因:植草一秀の『知られざる真実』
2016/01/19 10:00:00
人手不足でなく規制緩和の行き過ぎがバス事故原因
バス事故に関連して、
「人手不足」
の言葉が流布されている。
介護の現場でも、しばしば
「人手不足」
の言葉が使われる。
しかし、これは、問題の本質をすり替える、
責任隠ぺいの論議であるから十分な注意が必要だ。
問題の本質は「人手不足」ではなく「労働条件の悪さ」なのだ。
ツアーバスの運転手の仕事でもいい。
介護の仕事でもいい。
たとえば、給料を2倍にしてみるがいい。
たちまち人手不足は解消するはずだ。
応募者が殺到するだろう。
極端な例を考えれば、物事の本質が見えてくる。
給料を10倍にしてみよう。
もっとはっきりと求職者が増加するはずである。
つまり、問題の本質は、過酷な労働に対して、正当な対価、正当な賃金が提供されていないところにある。
介護の現場も、常に人手不足が叫ばれている。
それは、国が介護の仕事の賃金水準を人為的に抑制しているから発生している現象で、過酷な労働に見合う正当な賃金を設定すれば、たちどころに解決する類の問題である。
介護の仕事も、深夜のツアーバスの運転の仕事も、いずれも極めて過酷な労働である。
しかし、現状では、これらの過酷な労働に対して、十分に正当な賃金が支払われていない。
ツアーバスの場合には、競争促進の市場原理至上主義の経済政策、規制撤廃政策が推進されてきた結果、過当な価格競争が生じ、安全確保のための対応がおろそかにされてきたのである。
ドライバーの安全、確実な業務遂行を実現するには、さまざまな取り組みが必要である。
一言で言えば、優良なドライバーを採用できるほどに、ドライバーの仕事への求職者が存在することが必要である。
十分に納得のゆく賃金を支払う。
ドライバーの健康状態に問題が生じないための、勤務状況を確保することも必要だ。
正当な休息、十分な睡眠を確保しなければ、安全な乗客輸送など実現しようがない。
また、冬の凍結期のバスツアーであるなら、交通の難所として知られる、碓氷峠旧道である一般道を走行するようなコース選定などあり得ない。
高速道路ではなく一般道を走行して事故が発生したが、一般道を走行した理由は、経費の節約以外には考えられないのである。
現実には、経費を節約するために一般道を走行したと考えられる。
また、大型バスの運転経験の少ないドライバーを雇用することになった背景には、この企業が提示する条件で求人に応じた労働者が少なかったことが考えられる。
もちろん、事業者に責任がなかったなどと言うつもりはない。
乗客の生命を預かる仕事である以上、規制がどのように設定されているのであれ、そのような制約条件とは関わりなく、乗客輸送の絶対安全を確保するための行動を確実に取ることは、企業の社会的責任の範疇に入ることだ。
今回の事故を引き起こした企業の責任は厳しく問われなければならない。
しかしながら、このような事故が発生した背景に、政府の大きな責任があることも、また、紛れもない事実なのである。
人の命にかかわる仕事であるのだから、安全に対する絶対的な規制基準が必要である。
ドライバーとして勤務する労働者の処遇についても、一定の基準を設定しなければ、上記したような理由で、十分な人材確保が不可能になる。
こうした規制基準を設定せずに、十分な人材を確保できず、事故が発生したときに、これを
「人手不足」
の一言で片づけるわけにはいかない。
新自由主義経済政策=効率至上主義経済政策
の推進によって、日本社会に大きな歪みが生まれていることを、私たちは認識しなければならない。
そのうえで、効率至上主義の市場原理主義、規制撤廃至上主義の闇を明らかにして、その是正を図らなければならない。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
バス事故と市場原理万能主義政策運営の関係:植草一秀の『知られざる真実』
バス事故と市場原理万能主義政策運営の関係2016/01/18 10:28:36
すべての基本に市場原理を置くことには弊害があることを留意するべきだ。
市場原理によって資源の配分が効率化することを否定するつもりはない。
市場メカニズム、価格機能が資源配分の効率化をもたらすのは事実である。
しかし、何から何まで市場に委ねれば良いというわけではない。
消費者はモノやサービスの価値と価格を吟味する。
高い価値のあるものを安い価格で買いたいと考える。
当然のことだろう。
しかし、モノやサービスの価値を正しく知ることは、実は難しい。
価値の違いが誰の目にもはっきりと、間違いなく分かるものであれば問題はないだろう。
しかし、多くの分野で、モノやサービスの価値が分かりにくい場合がある。
「安全」
に関する本当の価値は、実は分かりにくい部分がある。
「安全」
が問題になるのは、
例えば、今回のバス事故のような乗り合いバスの安全性。
あるいは、食品の放射線量や添加物、残留農薬などの問題。
ステーキを安く提供する店があるが、消費者がどのような肉を食べているのかについては、その詳細は分かりにくい。
消費者はできるだけ高い価値のモノやサービスを、できるだけ安い価格で買おうとするだろう。
他方で、事業者の多くは、利益を追求する。
事業者が投入するコストに比例してモノやサービスの価値が高まるという前提を置くと、事業者にとっては、できるだけ価値の低いモノやサービスを、できるだけ高い価格で売ることに努めるだろう。
しかしながら、例えば、乗り合いバスのような例で考えると、普通の消費者は、目的地まで行って、目的地から帰ることだけを考えると、そのサービスの価値は、どの事業者でも大差がないから、できるだけ安い価格を提示する事業者のサービスを選択しようとするだろう。
そうなると、市場での競争は、もっぱら価格競争だけに集中することになる。
事業者の競争は単純な価格競争に陥り、そのなかで利益を出そうとすれば、提供するサービスの質を低下させざるを得なくなる。
今回のバス事故では、規則で定められている価格を大幅に下回る価格でバス会社のサービスが提供されていたことが判明した。
消費者には、「目的地に行き、目的地から帰る」
というサービスの基本内容だけしか見えないが、過酷な価格競争が展開されると、こうした、見た目には分かりにくい部分で、
実質的なサービスの劣化が生まれることになる。
この構造によって発生した事故であるとすれば、この事故を、単なる偶然によって引き起こされた
「事故」として済ませぬ部分が浮かび上がる。
人間の生命に関わる重大な問題
であるなら、そこに公的な規制を設定することも検討すべきということになる。
例えば、食品に関して、さまざまな添加物の使用制限がある。
カビの混入も許されない。
賞味期限切れの食品の流通も許されない。
食肉などでは、産地や種別の表示に対する厳しい規制も存在する。
したがって、安全な旅客輸送を確保するためには、厳正な規制の設定と、その規制を遵守させる体制の確立が不可欠なのである。
すべてを市場原理に委ねて、制限のない競争を是認すれば、いくらでも、この種の悲劇が発生してしまう。
2001年の小泉政権誕生以降、この国では、規制撤廃、市場原理が、唯一の正義であるかのような論説が振り撒かれてきた。
そして、市場メカニズムで勝者と敗者が生まれ、勝者だけが肥え太り、弱者がせん滅されてしまうことを是認する風潮が強化されてきた。
その流れを後押ししているのが、いまの安倍政権である。
しかし、その流れが正しくはないことを、私たちははっきりと認識するべきである。
価格メカニズムをすべて否定する考えは毛頭ないが、価格メカニズムだけにすべてを委ねることは明らかな誤りなのである。
価格メカニズムが十分に機能できない部分がある。
その部分には、人為的な手を入れて、人びとの生命を守るための厳しい運用体制が必要不可欠になる。
価格メカニズムにすべてを委ねるという方法は、突き詰めれば、人命が軽んじられる社会を生みだすことにつながるのである。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
クリックよろしくお願い致します
【最終警告】小沢一郎、さらに暴落相場が続けば巨額の年金運用損!生易しいレベルの話ではない…年金株運用!単なる総理や閣僚の進退問題では済まない可能性も!
年金株運用は米国救済のため!あらゆる社会保障の崩壊の危機…年金制度の破綻、餓死者が出る!安倍政権…無責任なお坊ちゃん安倍政治が続いている…!
日本の最低賃金は「最低生存水準」を下回る!所得=先進24国中17位!貧困率は「高率5位」格差社会、貧困国!