地震の備え「全力で走って逃げられる量」が目安！地震に備える持ち出し品の10カ条！意外な盲点に要注意…

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地震「その時」に備える持ち出し品１０カ条　意外な盲点に要注意

2016年5月14日 17時12分

ZAKZAK（夕刊フジ）

避難時の持ち出し品チェックリスト（１０カ条）

　甚大な被害を及ぼした熊本地震。いまなお多くの人々が不便な暮らしを強いられ、避難生活のストレスなどが原因とみられる死者も相次いでいる。巨大地震がもたらす惨禍は目を覆うばかりだが、地震列島に暮らす日本人にとってこれは対岸の火事ではない。「その時」にどう備えるべきか。

　今回、熊本県を襲った２度に渡る巨大地震は、いずれも夜間帯に発生。停電で明かりが失われ、携帯電話の明かりを頼りに、何とか玄関までたどりついたという人も多かった。

　南海トラフ巨大地震の被害想定では、地震発生が深夜の場合、避難までの時間は日中の約３倍になるともいわれ、「火事や津波といった２次被害に備えるためにも、どれだけ早く安全な場所に逃げることができるかは命をつなぐ鍵」（専門家）だ。

　家庭や企業の防災コンサルティングなどを手がけるソナエルワークスの高荷智也代表は、迅速な行動につなげるため「地震が発生した時、玄関までスムーズに逃げることができるか、室内の家具の配置を点検してほしい」と呼びかける。家具が倒れ、ベッドやドアをふさがないよう家具の固定は基本と話す。

　次に点検したいのは、避難時の持ち出し品のリストだ。懐中電灯や携帯ラジオ、ヘルメットや防災ズキンなどはすぐに取り出せる場所に用意。

　さらに、「全力で走って逃げられる量」（高荷氏）を目安に、貴重品を選別してリュックなどに詰めていこう。必ずバッグ内に納めたいのは、閉じ込められたときに助けを呼ぶ「ホイッスル」▽散乱したガラスなどから身を守る「軍手」「靴下」「救急セット」▽避難時の助けとなる「広域避難地図」「スリッパ」「健康保険証のコピー」「現金」など。

　手元にないと支障が出る眼鏡や持病薬なども忘れずに保管したい。小さい子供がいる家なら、オムツや粉ミルクなどの用意も必要だ。

　「避難時に持ち出す貴重品は優先順位を決め、必要最小限にすること。ポーチやポリ袋などに入れ、就寝時のベッド脇にくくりつけておいたり、布団の下に敷いて寝たりすると、揺れなどで飛ばされることも少なく安心。就寝時に手を伸ばせば届く位置であることは大事」と高荷氏はアドバイスする。

　今回の地震では交通網が寸断され、生活物資の不足が続いた。２０１１年の東日本大震災では、満足な食料を調達できたのは地震発生から３日目以降という地域も多く、家庭や企業での備蓄のあり方が改めて問われた。

　農林水産省などによると、備蓄食料品は、ご飯やパンなどの「主食」＋肉、魚、豆などの「主菜」の組み合わせで最低でも３日分の確保が必要。できれば、１週間分程度の備蓄が望まれる。

　例えば、１人に必要となる飲料水は１日３リットル（調理用を含む）。１週間分なら、２リットル入りペットボトルで１１本となる。

　米は２キロ入りが１袋あると約２７食分がまかなえるほか、餅（切餅）なら１食分２個が目安。

　電気、ガス、水道といったライフラインが停止する場合を想定し、熱源としてカセットコンロも用意しておくと安心だ。１週間に必要なボンベは６本程度だという。意外と盲点だが、簡易トイレの準備も忘れずに。

　ただ、レトルト食品や缶詰などの備蓄品は、買い置きしたものをいつの間にか消費してしまったり、賞味期限を超過してしまったりすることも少なくない。チェックリストを作って定期的に確認し、必要な分を補充していくという習慣を持つことも心がけたい。

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